コンビニ最大手のセブンイレブン【3382】がレジ袋の有料化を検討する方針である事が一部メディアで報じられました。
海洋汚染問題で、プラスチックごみが大きな社会問題化していますが、日本のコンビニでは初の試みとなる「レジ袋有料化」は大きな注目を集める事になりそうです。
日本で廃棄されているプラスチックごみは年間900トン近くにも上りますが、実はそれを輸入していたのが中国でした。それが2018年1月から中国が資源ごみの輸入を全面禁止とした事で、日本だけではなく世界中のプラスチックごみの一部が行き場を失っています。
世界の海岸に漂着するごみの8割以上がプラスチックごみとされていて、マイクロプラスチックと呼ばれる大きさ5ミリ以下のプラスチック片が特に問題視されています。目に見えない大きさまで小さくなったプラスチックが推計1300万トンも海に紛れているそうですから、生態系への影響などが心配ですよね。
既に欧米では規制強化が始まっていて、例えばスターバックスコーヒーが使い捨てストローの廃止を発表していますし、TGIフライデーズもリサイクル可能な素材に変える方針を発表しました。
この「プラスチック製ストロー」はあくまでも序章に過ぎず、今後はレジ袋などの石油製品の扱いにも大きな注目が集まりそうです。欧州では2030年までに使い捨てのプラスチック容器や包装、袋などを全て無くし、再利用可能な素材のモノに変えて行く方針となっています。
日本でも小売業のレジ有料化は、2007年からイオン【8267】、2012年から西友、イトーヨーカドーなどで取り組みが始まっていますが、コンビニでは導入する動きは有りませんでした。
ですが、もしコンビニ最大手のセブンイレブンが「レジ袋の有料化」「ストロー代替を検討」と言った形で環境問題に率先して取り組めば、同業他社もそれに追従する事になる可能性が高いです。
またこの流れはコンビニ業界だけではなく、外食業界にも大きく波及しそうで、ファミレス大手のすかいらーく【3197】やロイヤルHD【8179】、ゼンショーHD【7550】なども「ストローの代替品を検討する」と公表しています。
何れにしろ、世界的な環境保全の流れは大企業にとって無視は出来ないでしょうし、これに関連した銘柄には注目を集めておいた方が良いかもしれません。
プラスチックごみ規制関連銘柄
- 【7912】大日本印刷
- 【2593】伊藤園
- 【6531】リファインバース
今後はペットボトルやビニール袋などを製造・販売する企業には風当たりが厳しい時代が来るかもしれませんが、それに対しての「代替需要」が見込めるのも確かです。例えば「紙製品」を主に取り扱う企業にとっては大きなビジネスチャンスとなりそうです。
紙製品関連銘柄
- 【3863】日本製紙
- 【3861】王子HD
- 【3864】三菱製紙
- 【3865】北越コーポ
- 【3941】レンゴー
コンビニ大手が「レジ袋有料化」を決定すれば、自ずと「マイバッグ」の需要が高まりそうです。安価なマイバッグ購入需要としては100円ショップなどで購入する人が増える可能性もありそうですし、ここに新たなビジネスチャンスとして参入して来る企業も増えるかもしれません。
100円ショップ関連銘柄
- 【2698】キャンドゥ
- 【2735】ワッツ
- 【2782】セリア
- 【7647】音通
- 【7874】レック
2018年夏は日本だけではなく、世界的に猛暑となるなど異常気象が問題視されました。環境保全への意識の高まりは今後更に強くなる事が予想されます。「プラスチックごみ」や「レジ袋有料化」は今後の流行テーマとなるかもしれません。関連銘柄には注目しておいた方が良いかもしれませんね。
ブログランキングに参加しています。 参考になったという方だけ構いませんので下記バナーをクリックして頂ければ幸いです。