需要増に期待？警戒する軽石対策関連銘柄に注目！
本日も全体相場は軟調で苦しい地合いの一日となりました。
日経平均は一日当たりの下げ幅こそ極端ではないものの、本日で4日続落とともに計800円弱値を下げています。
節目の29000円が迫りつつ25日移動平均線が意識される水準ですから、そろそろの反発は見込めそうですが、さらに下掘りした際には一段と警戒感が高まりそうな場面ですね。
そんな気難しい相場の中で、本日久しぶりに物色されたのが注射器関連です。
新型コロナの世界的な大流行によって物色された同テーマですが、本日は日経新聞が報じた「ワクチン注射器、最大20億本不足の恐れ WHOが警告」が意識され、注射器の需要増に対する思惑が働いた模様。
例えば、昨年末に大相場となった不二精機(6400)は朝方からジワジワと買いを集め堅調な展開に。
本日の終値は前日比+30円(+5.17％)の610円と小高い一日です。
日本でもブースト接種(3回目のワクチン接種)を行う方針で進められており、個人投資家が好む小型株に加えてチャート妙味も考えると、面白そうな展開が期待できるかもしれませんね。
ほかにも、本日注目した懸念材料として軽石被害があります。
軽石被害とは、今年8月に小笠原諸島の海底火山・福徳岡ノ場で起きた噴火による影響から大量の軽石が漂着している問題ですね。
故障の恐れから漁船が出せない、養殖の魚が大量に死亡する、ダイビングのキャンセルなど観光業への影響も深刻など、様々な問題から沖縄本島では除去作業が急ピッチで進められていますが、膨大な量から容易にはいかず、最近では黒潮に乗って関東まで漂着するとの予測から一段と危機感が高まっています。
同ニュースは少し前からテレビなどでも連日報じられていますが、実は本日、株式新聞で取り上げられたことで軽石対策関連銘柄が一部で注目されました。
例えば、航空エンジンを筆頭に大型ボイラーやターボチャージャーに強みがある総合重機の大手IHI(7013)は、チェーンソー付きクレーンを備え、効率的にごみを回収できる海洋環境整備船を手掛ける。
現地では漁網やパワーショベルを使った撤去も行われており、ポンプなどで吸い取る方法も試行されていることから、漁網大手の日東製網(3524)も同関連に浮上。
ほかにもオイルフェンスなどを使って漂着先をコントロールする考えもあり、前田工繊(7821)の製品も活躍するとのこと。
本日の株価だけを見ると影響は限定的と言わざるをえませんが、今後、軽石が東日本にも漂着して一層話題性が高まった際には改めて物色される可能性が考えられるだけにチェックしておくと良いかもしれませんね。
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