【東証再編】3市場体制へ検討開始
東証は、現在四つある株式上場市場を三つに集約する方向で検討に入っています。拡大してきた1部の企業数絞り込みと、「2部」と新興企業向け「ジャスダック」を統合する事を柱としているそうです。
現在は昇格基準を低めに設定した事で東証1部の肥大化が進んでいます。焦点は、全ての東証上場企業約3600社の6割を占めている約2100社にも及ぶ1部銘柄の絞り込み。今後は厳しい昇格基準を設けられる事が予想されます。
東証の有識者懇談会の委員は「東証1部というだけで投資資金が流入し、上場後に自らの成長に熱心に取り組まない企業がある」と苦言を呈しており、今後は時価総額500億円~1000億円を基準とした約600社~1000社に厳選し、日本を代表する企業が上場する市場を目指す方針との事。
1部以外では、2部と老舗企業が混在するジャスダックを統合し、1部から降格する企業も吸収して「中堅企業向け市場」とする意向だそうです。またマザーズを軸とした「新興企業向け市場」を作り直す方針です。
東証一部 | 日本を代表する企業を厳選 |
東証二部(ジャスダック) | 中堅企業向け市場 |
マザーズ | 新興企業向け市場 |
ですが再編を行えば、TOPIXなどに連動する投信の購入顧客に影響が及ぶ恐れがあります。例えば、年金基金などの機関投資家は、1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)を運用の指標にしている事は有名な話ですが、同様の値動きを目指す投資信託も多いです。また東証1部から降格する企業からの反発も有るでしょう。
実現にはまだ少し時間が掛かりそうですが、市場再編となれば株式市場への影響は必至です。このニュースには引き続き注目が必要ですね。
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