昨日に引き続き、大幅なギャップアップ(寄り天)、後場は戻り売りにやや抑えられましたが、日経平均株価は続伸し16,000円を回復しましたね。もの凄い上げっぷりでした。
昨日は、円の戻りが弱かったので輸出株は微妙かなと書きましたが、昨夜から円安も加速してトヨタなどの主力輸出株がしっかり買われていました。
順調に回復している時だからこそ、現在の状況をしっかり認識しておきたいところです。
あくまでも私の環境認識方法になりますが、ダウ理論で現在の状況を考えてみると、週足レベルの大きな波は、「ボックス相場(レンジ相場)」だということです。
ボックス相場中の日足は、大きな波の中ををいったりきたりしてるだけ
日経平均株価 日足チャート
ピンク色の水平線を2本引きましたが、日経平均株価は14,860~17,900円のボックス相場を形成中です。
基本的に、ボックス相場が継続し続ける限り、ピンク色の線の中をいったりきたりするだけです。赤○で囲った部分は、イギリスのEU離脱決定後の部分です。
よく見ると、大きな波の中に、日足・時間足レベルの小さなボックス相場もありますが、小さな波はデイトレ向きですので、スイングトレード的には、まず、大きな波の環境を認識することが大切だと思います。
ちなみに、ボックス相場になったと判断できるのは、3月の高値が前回高値を超えず、安値が前回安値を超えなかったあたりで、下落トレンドからボックス相場になったなと意識しはじめます。
下落トレンド相場では、株価は上がったら売るという「戻り売り」が利益を伸ばしやすい相場でした。ヘッジファンド勢も徹底的に戻り売りを狙った空売りを仕掛けてきていましたよね。
それが投機筋主体の夏枯れ相場ということもあって、市場参加者の多くが目線をボックス相場に切り替え、下落トレンド相場からボックス相場へ、トレンド転換濃厚となりました。
ボックス相場では、引き付けてエントリーすることが大事
ボックス相場では、引き付けてエントリーすることが大事だといわれることが多いですが、引き付けてってどういう事?と思った方は、次のチャート画像を見てください。
ボックスの上限と下限にピンク色の抵抗帯を引き、抵抗帯の近くのゾーンを黄色く色付けしてみました。
(17,000円付近でよく反落していることから、上限ラインは下限ラインより、曖昧かなという印象はあります=下落トレンド中のボックス相場だからでしょうか…)
引き付けてエントリーするとは、抵抗帯を味方に付け「黄色のゾーン」でエントリーすることだと私は思います。また、できるだけ利益を伸ばすことを意識するならば、利益確定ポイントもまた「黄色のゾーン」が理想的ということになります。
なぜ、抵抗帯が機能するのかは、簡単に言ってしまえば、テクニカル分析を基にトレードしてる投資家・投機家が多く、抵抗帯ゾーンに注文が集まりやすいからです。値動きの基本原則として、”価格は最も抵抗の少ない場所を通り、流動性のある価格帯に磁石のように吸い寄せられる性質がある”ので、抵抗帯が機能するんだと私は認識しています。
(なぜ抵抗帯が機能するのか?については、このブレイクアウトの記事で書いているので興味があったら、そちらの記事をどうぞ!)
私が理想的だと思う、ボックス相場中のエントリーポイント
かなり主観的な部分も含まれますが、①~⑦まで番号を振った箇所は、私が考えるエントリーポイントです。株でもFXでも先物でも、私の基本トレードは、全てこの水平線のラインを引いて、トレード計画を立てるようにしています。
①…この時点では、ボックス相場だと判断できておらず、下落トレンド中なので目線は下向きです。17,900円付近で、長い陰線がでたのを確認して、その後の戻り売りを狙うトレードが狙えます。私なら、利食いは前回安値の16,000円付近に設定します。
②…トレンド転換サインの「ダブルトップ」が出来ています。ネックラインの16,614円を割ったらエントリーします。
(①と②の間隔が空いているのは、この時点では相場はまだ下降トレンド中だと思っていて戻り待ちしているので、買うポイントではなく、売りポイントを探っているからです。)
③…前回安値14,866円を割り込まず、「ダブルボトム」が出来ています。②と同様にネックラインを超えたらエントリーします。また、②の利益確定ポイントでもあります。
④…この辺りでは、ボックス相場を意識していますので、17,905円付近で反落したのを確認しエントリーします。また、③の利益確定ポイントでもあります。
⑤…「ヘッドアンドショルダー」が出来たので、売りでエントリーできます。但し、⑤は、他のエントリーポイントと比べると、ボックスの中間地点付近からのエントリーになるので、見送ってもいいかもしれません。こなれたトレーダーっぽく言えば、リスクリワードレシオがちょっと微妙~!って感じの場所です。(リスクリワードレシオについては後述)
⑥…ボックスの下限付近、反発を確認してエントリーします。また、④と⑤の利益確定ポイントでもあります。
⑦…ボックスの下限付近なのに加え、「ダブルボトム」が出来ていますので信頼度の高いエントリポイントだといえます。利益確定ポイントは、急落の起点になった16,400円付近、もしくは、最大限に利益を伸ばそうとするならば、「黄色のゾーン」まで持ちっぱなしになります。
引き付けてエントリーするという意味では、①④⑥⑦の4か所は絶好のエントリーポイントといえそうです。
トレードで勝ち残っていく為には、損失に対する期待値が高そうなタイミングを見計らって、トレードする場所を見極めるスキルが求められます。私は、良く「トレードの根拠」という言葉を使いますが、ダブルボトムやヘッドアンドショルダーなどの売買サインと、リスクリワードレシオが「いい感じに揃った時」を狙ってトレードしています。
最近、更新していませんが(苦笑)トレードの根拠については、スイングトレード注目株で書いていますので参考にしてください。
基本的に優先するべきなのは損小利大トレード
トレードルールが明確なトレーダーは「簡単でしょ!?」と思うかもしれませんが、最近、株式投資を始めて、ボックス相場が始めてという方も多いと思います。どこでエントリーして、どこで利食い(利益確定)するのか?分からない方は、是非、私のエントリー方法を参考にしてみてください。
上述の通り、トレードの基本は、エントリーするポイントから損切ポイントまでの距離が短く、目指す利確ポイントまでの距離が長いトレードが期待値の高い好ましいトレードとされています。とくに、ボックス相場は、上限(レジスタンスライン)と下限(サポートライン)が機能し易いため、上限と下限に近い位置からエントリーするのがベターです。
目標の場所に届かなかった場合はどうするの?
トレードしていると、いい感じで利益が伸びたけど、目標の手前で戻ってきてしまうことは多々あります。
せっかく出た利益が削られていくのを見ると、心理的には、今すぐに利益確定して逃げたくなってしまいますよね?誰でも経験があると思います。
上の例でいうと、④の売りエントリーを⑥まで引っ張れる方は少ないはずです。
殆どの方が、⑤の手前の17,251円付近まで来るとガクブル状態になると思います。
でも、損切ライン(建値)に達していないのなら、逃げたい感情に屈せず我慢してみてください。これが、損小利大のトレードをするコツだと思います。
よく考えてみれば、この⑤の場所は売りエントリーに適したポイントです。④のエントリーを微益で逃げるのではなく、追加で売りエントリーする判断が好ましいと思います。
私は、自分のこれまでのトレードを振り返って、損切ライン(建値)まで戻ってこないなら、そのままにしておいた方が、トータル的には利益が増えることが統計的に分かっています。自分のトレードを検証してみると、どっちが良かったのか答えが出ますので、是非、自分のトレードを見返してみてください。
損小利大のトレードを身に付けてしまえば、例え1勝5敗でも勝つことは可能です。勝率を求めないトレード計画は、”自分の過去トレードを検証しない”トレード初心者には受け入れ難いものはありますが、これは勝てるパターンの真実だと思います。
ただし5回連続で損切りするのは、かなりのストレスです^^;言うは易し行うは難し、相当の訓練が必要になります。
また、人によってトレードスタンスが違いますし、性格の向き不向きもありますから、皆、勝率を追い求めるのではなく損小利大のトレードを目指すべきだ!なんて言うつもりはありませんが、期待値の高いトレードを心掛けたり、引き付けてエントリーすることの重要性には、共感して頂けるのではないでしょうか。
トレードの参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました!
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