がん治療関連銘柄として【2176】イナリサーチが材料発表！
【2176】イナリサーチは昨日の引け後に「信州大学との包括連携協定締結および遺伝子・細胞治療研究開発センター開設についてのお知らせ」を発表しました。
イナリサーチといえば製薬会社などからの医薬品の安全性試験の受託を主力事業としており、なかでも人間に近い試験対象となれるカニクイザルによる試験を得意としています。
今回、新たながん免疫療法とされる「CAR-T」などの研究施設「信州大学遺伝子・細胞治療研究開発センター イナリサーチラボ」を同社内に開設し、実用化に向けて動物による効果や安全性に関する試験を始める予定です。
信大とイナリサーチはこれまでも「社会連携協定」を締結し、iPS細胞による心臓病の治療法開発などを進めてきました。
CAR-T療法は低コストで安全性が高いとして注目されており、新たに包括協定を結ぶことで研究対象を広げて実用化に向けたスピードを上げる考えです。
CAR-T療法は世界が注目？今後の拡大が大きく期待されている！
CAR-T療法とは「遺伝子改変T細胞療法」の中心にあり、患者から取り出した免疫細胞「T細胞」に人工の遺伝子「CAR」を組み込んで患者に戻します。
そして免疫細胞でCARが働くと、がん細胞を認識しやすくなって攻撃力が高まるとされており、がんの新たな治療法として世界的に研究開発競争が激しくなっています。
今後、数多くの製品が登場し、画期的な薬効を持つ新薬として年商10億ドル以上の圧倒的な売り上げを上げる「ブロックバスター」になることが期待されています。
また、CAR-Tを中心に企業の研究開発活動も活発化しており、世界では2017年8月ギリアドがKite Pharmaを119億米ドルで買収、2018年1月にCelgeneがJuno Therapeuticsを総額90億米ドルで買収という超大型買収も相次いでいます。
さらにCAR-T細胞療法の19年〜28年の年平均成長率は46％強との予想も有り、今後、さらに同社の需要は高まっていくことが期待されるでしょう。
【2176】イナリサーチ
上記の発表を受けて、朝方には買いが優勢となりましたが、その後、株価の伸びは鈍く現在は700円付近を推移しています。
この手のバイオ株といえば不意に動意づくことも珍しくなく、同社の今後に期待しながら安値圏に位置する今の水準で拾っておくのが得策かもしれませんね。
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