台風シーズンで恩恵のある銘柄を先読み！【1954】日本工営
【1954】日本工営
日本工営は東証プライム上場、総合建設コンサル首位で、海外および装置含む電力エンジニアリングに強みがあります。
5/13に発表した22年6月期第3四半期決算で、売上収益は95,682百万円（前期比10.6％増）、営業利益は9,509百万円（同39.0％増）です。セグメント別の内訳では、コンサルティング事業では、防災・減災技術の高度化と世界展開、交通運輸関連事業の拡大、脱炭素に貢献するサービスの推進、マネジメント分野の本格展開に取り組んだことで増収増益。エネルギー事業でも、再生可能エネルギーなどの発電事業においては新規案件形成、エネルギーマネジメント事業においては欧州を中心とした蓄電池事業および日本でのアグリゲーション事業(分散型エネルギー源を集約して電力市場取引等を通じてエネルギーサービスを提供する事業)の基盤形成に取り組んだことで増収増益です。22年6月通期に対する進捗率は、売上収益で73.0％（前年同期73.6％）、営業利益で105％（同119％）です。
中期経営計画「Building Resilience 2024」（21/7-24/6）では3つの強靭化策として、①これまでの5事業を3つのドメイン（コンサルティング、都市空間、エネルギー）に再編し、事業軸を強化、②純粋持株会社体制への移行と地域統括体制の整備によるマトリクス経営の実現、③「NKGブランド」と「NKGクオリティ」の確立に向け、技術開発および人財育成を強化、に取り組んでおります。財務目標としては、24年6月期に売上収益155,000百万円（前期比31.5％増）、営業利益11,500百万円（同61.3％増）を計画。
同社は、昨年12月に英最大級の「100メガワットの大規模蓄電プロジェクト建設に日系企業4社とともに着手」したと発表。英国は、カーボンニュートラル実現へ向け、蓄電池活用政策を続々と打ち出している欧州一の「蓄電池先進国」になりますが、同プロジェクトを通じ、再生可能エネルギー導入の先進地域で系統用蓄電池を用いたエネルギーマネジメントのノウハウを蓄積・向上させ、国内発電・送配電事業への展開を進める方針ですので、国内のカーボンニュートラルに向けて商機も広がることになりそうです。
今年の4月には、福島県いわき市と「流域治水の推進に関する連携協定」を締結。同社が有する先端技術を活用した防災プラットフォーム「防すけ」の実証を連携・協働しながら、流域治水を推進し、浸水被害の軽減を目指しますので、今後台風シーズンなどを迎えるなか、国土強靭化としてのテーマ面にも注目が集まることになりそうです。
PBRは0.69倍、予想PERは7.45倍と、7/5時点での東証プライム全銘柄PBR1.17倍、予想PER13.53倍より割安ですので、水準訂正余地は十分です。
テクニカル面では、日足ボリンジャーバンドが収束しております。月足では一目均衡表の雲突破が目前で、中長期での上昇トレンド転換機運も高まってきたと判断。
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