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不二精機(6400) ワクチン用の特殊注射器で思惑が!

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新型コロナウイルスのワクチン接種ですが、いよいよ明日17日(水)から医療従事者への先行接種が始まりますね。

今週14日(日)に厚生労働省はファイザー社のワクチンを承認し、翌15日(月)に開かれた厚労省の厚生科学審議会の分科会では、予防接種法に基づく感染症のまん延を防ぐために緊急的に行う「臨時接種」と位置付けました。

16歳以上が対象で、3週間間隔で2回注射。

ワクチンは本人の判断に委ねる”努力義務”として接種せずとも罰則はありませんが、臨床試験のデータが不足している妊婦は医師と相談のうえ慎重に判断としています。

接種期間は来年2月までの約1年間とし、費用は国が負担するため無料です。

また、最も懸念されている副作用は、接種部位の痛みや疲労が半数以上で出ているが、大部分は数日以内に消えるとし、命にかかわるアレルギー症状のアナフィラキシーは20万回に1回程度とされています。

欧米に比べて日本は2ヶ月ほど遅れてのスタートとなりますが、ついに日本でもワクチン接種が始まれば、本格的に新型コロナの終息が見え始めたのかもしれませんね。

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ワクチン接種に関連する問題点とは?

そんな期待のワクチンですが、最近になって“新たな問題”が浮上しています。

それは、ワクチン1瓶に対する接種回数です。

ファイザー製のワクチンは1つの容器で6回の接種が可能としていましたが、それは専用の注射器を用いた場合です。

通常の注射器を使用した場合、充填したワクチンの一部が使い切れないため5回しか接種できません。

本日も加藤官房長官は記者会にて「使われないものは廃棄になる」とコメント。

また、6回接種できる注射器に関しては「必要量を確保するのはなかなか難しい」としつつ、早期確保に努めるとしています。

一方、大阪の大手医療機器メーカーの「ニプロ」では、前述の問題から6回の接種ができる特殊な注射器を増産するよう国から要請を受けました。

これにより、従来の一月50万本ほどから、数百万本の規模に増産できるよう急ピッチで検討を進めています。

現在、生産はタイにある工場で行われていますが、それでも増産の体制が整って供給できるようになるには、4か月から5か月かかる見通しとのこと。

限られたワクチンをフル活用し一人でも多くの人に公立よく接種するためにも、専用の注射器は今後必須となるでしょうね。

そんなニプロ社の増産という背景から、思惑により人気を集めたのが不二精機(6400)です。

【6400】不二精機

専用注射器の大量生産となれば、そのためのシリンジも同様、大量に必要となります。

※シリンジとは、いわゆる本体部分であり注射針やプランジャ(押子)以外の筒状の部分

前述のようにニプロはタイ工場で生産していますが、不二精機もタイに工場があるため、ニプロだけでなく同社も特需が発生するとの思惑が働いた模様。

さらにいえば、ワクチン接種に関する専用の注射器問題は日本だけでなく、米国も同様の問題に直面しています。

特殊な注射器の供給に対応できるメーカーは米国でも少数で「ベクトン・ディッキンソン」などに限られており、現在、同社は米国、オーストラリア、カナダ、オランダ、サウジアラビア、スペイン、英国など各国・非政府組織から合わせて10億本超の受注を受けているとのこと。

うち3億本については2020年12月に供給済みですが、残りの受注は21年末までに供給予定する計画として、現在は日本を含む既存の6工場の生産能力を増強する方針としているため、場合によっては海外向けの需要にも繋がるかもしれません。

現在、そういった契約が結ばれたという話は確認されませんし、予想や推察というより期待や願望といったレベルに過ぎませんが、世界中が求めるワクチンだからこそ夢のある思惑材料といえるでしょう。

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