WTI原油先物 史上初のマイナスで海運株が急騰！
昨日も日中から値を下げていたWTI原油先物ですが、5月限は過去最大の下げ幅を記録するとともに、史上初のマイナスという異常事態が確認されました。
その理由は、新型コロナの爆発的大流行によって世界のエネルギー需要が大きく落ち込んだことで、現在、未使用原油が大量に残っています。
そして5月物の取引終了を21日に控えているのに対し、貯蔵タンクやパイプラインなど貯蔵施設の能力は限界に。
このままでは原油を保管するための保管料がかさむため、現物の受け渡しを回避する損失覚悟の投げ売りに走りましたが、買い手はほとんどいないため雪崩のような急落となったのです。
尚、朝方から急反発して現在はプラス圏での推移を続けていますが、一時的といえどマイナス値まで急落し取引を終えるという異常なケースは二度と見れないでしょうね。
こうした背景から、本日は石油の海上保管庫として海運株が急上昇しました。
【9115】明治海運
【9130】共栄タンカー
両銘柄ともに、寄り付き直後には一時ストップ高まで買われる場面も確認されましたが、次第に落ち着きを見せる展開です。
原油先物5月限のマイナスという異常事態によって引き起こされた急騰ですが、実際に取引していた投資家は冷や汗ものでしょうね。
さすがに6月限など今後は同様の事態は起こらないでしょうが、珍しいレアケースとして頭に留めておきたいですね。
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