トランプ米大統領が中距離核戦力(INF)全廃離脱へ
トランプ米大統領は20日、米国と旧ソ連が1987年に締結した中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する事を表明しています。
中距離核戦力(INF)全廃条約は、射程500キロから5500キロの核弾頭搭載可能な地上発射型ミサイルの廃棄を定めたものです。1987年にレーガン大統領とゴルバチョフソ連書記長が調印したもので、当時の東西冷戦終結へ向けた象徴的な出来事でもありました。
近年はロシアが条約を無視した兵器開発を行っているとし、批判を強めていましたが、中国の軍拡などの影響もあり、米国も条約を破棄して兵器を開発して行く事を明言。この条約離脱は、米国とロシア、そして中国に拠る「新冷戦時代」の幕開けとなる可能性が出て来ました。
米国のボルトン大統領補佐官は22日から23日に掛けてモスクワを訪れ、ロシア政府当局者に離脱の方針を伝える見込みです。
このニュースは世界中で大きな注目を集めています。日本の市場にも大きな反応がありました。
INF全廃条約離脱で防衛関連銘柄に物色人気高まる
米国がINF全廃条約から離脱する事で、冷戦中の軍事競争を抑制するために複数の条約で整えられた軍縮体系そのものが、後退するのではないかと懸念されています。
その中でも物色人気が高まっているのが防衛関連銘柄。きな臭い世界情勢となれば、短期資金が集中し易い銘柄が幾つか存在します。数日間から数週間程の短期資金集中となる傾向が強い為、スイング向きの銘柄と考えても良さそうですね。
防衛関連銘柄 スイング銘柄【4274】細谷火工
時価総額:3,133百万円
年初来高値:1,614円(18/2/26)
年初来安値:659円(18/10/16)
防衛関連銘柄 スイング銘柄【6203】豊和工業
時価総額:11,394百万円
年初来高値:1,783円(18/1/04)
年初来安値:851円(18/10/12)
防衛関連銘柄 スイング銘柄【6208】石川製作所
時価総額:10,473百万円
年初来高値:3,575円(18/1/04)
年初来安値:1,407円(18/10/16)
地政学リスクが高まると防衛関連銘柄へ物色人気が高まりますが、特に【4274】細谷火工は時価総額も小さく値動きが大きい為に投機的な短期資金が集中し易い傾向にあります。また、上に挙げた3つの銘柄は2018年10月半ばに年初来安値を更新しており、割安圏にありました。今回のニュースで一気に買いが集中しそうですね。
また米国では11月6日に中間選挙が開催される予定です。そこでトランプ米大統領への是非が問われる事となりますが、そこまではトランプ米大統領の「選挙向き発言」などが増加する事が予想されますので、米中間選挙まではSNSの発言など注意深く情報収集するべき期間と考えた方が良さそうです。
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